こんにちはアラフォー主婦です。
今回は、次男が10か月の時に窒息しかけた時のことを書いてみます。
あの時は生きた心地がしませんでした。
今思い出しても、あの時の恐怖が鮮明に蘇ります。
窒息事故は思いがけないところで起こります。
これを読んだ皆さんのお役に少しでも立てればと思います。
当時の状況
その日は休日で、私と3歳の長男と、10か月の次男の3人で家にいました。
夕方お風呂に入り、長男と次男に服を着せ、自分の服を着ていた時に事故は起きました。
私はまだ脱衣所にいましたが、長男と次男はリビングに行っていました。
リビングと脱衣所が隣にある我が家ではよくある光景です。
我が家は、小さい子どもが二人いるので、子どもが触ると危険なものは、子どもの手の届かないところにしまってあります。
次男は何でも口に入れる時期なので、飲み込みそうなものも置かないように常に気を付けていたつもりでした。
しかし、、、
私が服を着ていると、次男が咳をしていました。
次男はその時かぜをひいていたので、特に気にしませんでした。
髪を乾かそうとすると、もう一度次男が咳をしました。
少し痰が絡んだような咳でした。
痰がらみもよくあったので、大丈夫だろうと一度は思いましたが、なんとなく咳の仕方がいつもと違ったのが気になって、そこでやっと様子を見に行きました。
次男は座っていて、今度は弱々しく咳をしました。
顔色は普通でした。
ですが、なんとなく様子がおかしいなと感じました。
口に入れて飲み込めるようなものはないはずでしたが、一応次男の口の中に指を入れてみました。
口の中には何もありませんでした。
やっぱり顔色も悪くありませんでした。
ただ何となく様子がおかしのです。
どうしたんだろうと思い、抱っこしたまま名前を読んだりしていました。
次男は時々、弱々しい咳をしています。
痰が出せなくて苦しいのかなと思い、抱きながら背中を軽くたたいていました。
そうしているうちに、次男の顔色が少し悪くなってきました。
吐きそうなのかな?と思い、次男の顔を抱きながら横にむけました。
そこから急に、次男の顔に血の気がなくなり、目の焦点が合わなくなり、
意識がもうろうとしてきたのがわかりました。
私はとっさに、次男をうつぶせに抱えながら、大声で名前を呼び、背中を強く何度もたたきました。
今ここにいる大人は私ひとりです。
救急車を呼ぶ手段も、ほかに大人を呼ぶ手段もありませんでした。
私はパニックになりながらも、この子を死なせてはいけないと、必死に背中をたたき続けました。
すると、次男が大量に吐きました。
そこでようやく次男が弱々しく泣きました。
もう一度口に指を入れてみると、次男の口に何か入っていました。
それを取り出し、もう一度背中をたたきながら、名前を呼びました。
今度は大きく泣き、顔色も一気に戻って来ました。
その瞬間、私の目からは涙がポロポロあふれ、全身がガタガタと震えだしました。
今まで生きてきた中であんなに恐ろしい体験はしたことがありませんでした。
少し落ち着いてから見てみたら、次男の口から出てきたものは、3cmほどのお子様せんべいの袋の切れ端でした。
どうやらお風呂から上がった後、私のバッグにお子様せんべいが入っているのを見つけた長男が、袋の切れ端をどこかに投げていたようです。
私はこの時まで、長男が何か食べたことにも気づいていませんでした。
さいわい、その後次男に異変はなく、後日肺炎の症状が出ることもありませんでした。
もしあの時、わたしが次男の様子を見に行くことなく、髪を乾かし始めていたら。。。
次男はどうなっていたでしょうか。。。
考えるだけで恐ろしいです。
0歳児に多い窒息死
0歳児の事故死の80%以上は不慮の窒息が原因です。次いで溺水・溺死が続きますが、発生数はわずかです。窒息死の要因は食品であることも多く、また、ベッド内でも起きています。
窒息の症状と経過
第Ⅰ期 数秒~数十秒
息切れ、軽い呼吸困難を伴う。症状はまだ弱い状態。
第Ⅱ期 30秒~
急性呼吸困難、チアノーゼ。血圧、脈拍の上昇、さらに進行すると痙攣、脱糞を伴う。激しくのたうち回る。
第Ⅲ期 60~90秒
意識の消失、昏睡状態、筋肉の弛緩、仮死状態に陥り、これより進行すると回復は望めない。
第Ⅳ期 1分
呼吸中枢の機能停止、あえぐように10回ほど呼吸を試みた後に呼吸が止まる。
第Ⅴ期 数分~15分
心肺停止
窒息の発見
まず窒息に気づくこと。親指と人差し指でのどをつかむ仕草は「窒息のサイン」と言われています。
ただ、子ども、高齢者はこの限りではありません。
対処方法
呼びかけに応じる場合
救助者が一人だけの場合は、119通報する前に、異物除去を行います。
・異物除去には、腹部突き上げ法と背部叩打法(はいぶこうだほう)
があります。
・異物除去法は、可能であれば、腹部突き上げ法を優先し、一方で効果がなければ、もう一方を試みます。異物が取れるか、意識がなくなるまで続けます。
・妊婦や乳児では腹部突き上げ法は行いません。背部叩打法のみ行います。
<腹部突き上げ法>
1、患者の後ろに回り、ウエスト付近に手を回します。
2、一方の手で、へその位置を確認します。
3、もう一方の手で握りこぶしを作って、親指側を、患者のへその上方で、みぞおちより十分下方に当てます。
4、へそを確認した手で握りこぶしを握り、素早く手前上方に向かって圧迫するように突き上げます。
5、腹部突き上げ法を実施した場合は、内臓を傷める可能性があるため、救急隊にその旨を伝えるか、速やかに医師の診察を受けさせてください。
<背部叩打法>乳児はこの方法だけ!
・患者の後ろから、手のひらの根で、左右の肩甲骨の中間あたりを力強く何度も叩きます。
乳児の場合
1、救助者の片腕に、乳児をうつぶせに乗せ、手のひらで乳児のあごを支えつつ、頭を体よりも低く保ちます。
2、もう一方の手のひらの根元で、背中の真ん中を数回強く叩きます。
反応がなくなった場合
傷病者がぐったりして反応がなくなった場合は、心肺蘇生法を開始します。
・救助者が一人の場合は119番通報を行い、心肺蘇生法を開始します。(AEDが近くにあれば先に自分で取りにいきます。)
・途中で口の中に異物が見えた場合は、それを取り除きます。見えない場合はやみくもに指を入れて探らないでください。
<心肺蘇生法>
患者の反応がなく、呼吸がない、または異常な呼吸の場合、ただちに心臓マッサージを行います。
・胸の真ん中を両手で押します。強く!速く!絶え間なく!胸骨を圧迫します。
1歳未満の乳児の場合は、指2本で胸を圧迫します
強く 胸が5センチ以上沈むように(小児、乳児は胸の厚さ約1/3)
速く 一分間に100~120回のテンポで
絶え間なく 中断は最小に
・人工呼吸ができる場合は
心臓マッサージ30回+人工呼吸2回を繰り返す
窒息を予防する
大切なのは、窒息を予防することです。
・食べ物は細かく刻んで食べさせる
・直径45ミリ以下のものは手の届かない場所におく
・うつぶせで寝かせない
・ベッド内にタオル、ぬいぐるみ、ひも、ビニール袋などはおかない
・寝ているときはよだれかけをはずす
・ひたいに冷却ジェルシートなどを貼っているときは、ずれて口や鼻をふさいでいないか注意する
最後に
いかがでしたか?
私は看護師として働いている中で、何度も窒息の場面を見てきました。
そんな私でも、やはり我が子のこととなると、冷静に対処することはできませんでした。
窒息事故は、いつでも、だれでも、どこでも、起こりえます。
そんな時、冷静に対処できるよう、イメージトレーニングしておくことも、大切なことだと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。